【開催報告】北大関西同窓会 2026年5月三金会(5/22(金)開催)
2026年5月の三金会は、1978年(昭和53年)に北海道大学農学部農芸化学科を卒業された髙畠哲彦
先生から、「ロボットとの共生――平野晋著『ロボット法』を中心に紹介」と題してご講演いただき
ました。以下は、先生による要約です。
「ロボット」の起源は、1920年にカレル・チャペックが発表した戯曲『ロッサムの万能ロボット』
にあります。この作品では、工場労働で奴隷のように使われるロボットが自由を求めて人間に歯向か
い、最終的には人類を凌駕してしまうというプロットが描かれています。ロボットの権利や人類への
反抗といったテーマが提示され、後のシンギュラリティ論にも通じる問題意識が含まれていました。
1952年には手塚治虫が、人間と同化する存在として鉄腕アトムを世に送り出しました。さらに、1968
年公開の映画『2001年宇宙の旅』の原作では、木星へ向かう宇宙船を制御するコンピュータ HAL9000
が矛盾した命令を受けた結果、暴走して宇宙飛行士を排除する場面が描かれています。
今日では、文学や映画で描かれてきたロボットが部分的に現実化しています。物流業界の配送ロボ
ットや家庭用の清掃ロボット、ロボット兵器、自動運転車など、人間生活のさまざまな場面で使用
されています。また、機械装置という実体はないものの、AI技術を活用したチャットボットやバーチ
ャルリアリティの利用も広がっています。平野晋教授は、人類がロボットやAI技術を活用するうえで
安全性を確保するための研究や法整備の必要性を主張しています。さらに、ロボットが高度に人間に
近づいた場合に想定される「ロボットの権利」についても議論しています。
自動運転車については、運転手のいないロボタクシーが米国や中国の限定された地域で認可されて
います。しかし、市販車における完全自動運転(レベル4~5)については、事故時の責任区分など法
整備の課題が残っており、広範な普及にはなお時間を要すると見られています。
50年後のロボットとの共生社会を仮想体験できたのが、石黒浩教授による大阪・関西万博のシグネ
チャーパビリオン「いのちの未来」です。ここでは、人がどのように人生を全うするのがよいかとい
う、個々人の価値観と選択の問題が提起されています。ご興味のある方は、下記の紹介記事をご覧く
ださい。
(株)現代経営技術研究所 現研ジャーナル
https://www.gen-ken.co.jp/reading/life-with-androids/
https://www.gen-ken.co.jp/reading/life-with-androids2/

























